子どもの頃からお菓子が好きで、パティシエを志しました。高校卒業後、製菓学校で学ぶ中で、毎日決まったレシピを忠実に再現するというより、アイデアを具現化する仕事の方が自分には向いているだろうと考え、企業で製品開発に携わるというキャリアを選択しました。その後、「より多くの人に自分が手掛けた製品を届けたい」と考え、全国展開するサーティワンにキャリア採用で入社しました。
サーティワンの店舗では季節ごとに様々なキャンペーンを実施しているので、キャンペーンに合わせて新商品開発をすることが私のミッションです。
製品開発チームは、フレーバー、アイスクリームケーキ、イートイン商品と、3つのチームに分かれて担当していますが、私は、スクープした商品に店舗でひと手間加えて完成させるイートイン商品を担当しています。具体的には、サンデーやドリンク、クレープ、期間限定のお持ち帰り商品などの開発に携わっています。キャンペーンごとに新商品を開発するため、これまでに考案した商品は私だけでも数百種類あります。
最近は有難いことに他社とのコラボキャンペーンも多いため、コラボする商品やコンテンツについて徹底的に調べ、そのブランドや世界観をしっかり理解して商品に落とし込んでいくよう心がけています。キャラクターコラボの際は、理解を深めるために関連作品を鑑賞しますし、版権元の担当者の方の情熱に触れるうちに、担当したキャラクターに自然と愛着が湧いてきます。

商品を開発していく上で、手に取った瞬間、お客様の心を動かせる商品になるよう、美味しさはもちろんですが、商品のビジュアルにもこだわっています。店舗で自分が考案した商品をお客様が嬉しそうに手に取ってくださる姿を見ると、この仕事をしていて本当に良かったと感じます。
また、私が担当している商品は、店舗で従業員の皆さんがひと手間かけて完成させてくださるものですので、常に店舗で作成しやすい商品であること、誰が作っても同じクオリティに仕上げることができるかを重視しています。どんなに魅力的な商品でも、作る人によって出来ばえが変わってしまえば、お客様にご満足いただけません。そのため、誰でも簡単に作成できる、つまり商品の均質化が図れるレシピ作りを心がけています。その中でも印象に残っているのは、長年愛されてきたお子様向け商品のリニューアルです。一定の支持のあるロングセラー商品を刷新することには不安がありましたが、試行錯誤を重ね、見た目もかわいく、誰でも簡単に作成できて、さらにお客様にとってお求めやすい価格の商品としてリニューアルしました。お客様にとっての魅力的な商品と、店舗の皆さんの作りやすさを両立でき、喜んでいただけた時は本当に嬉しかったです。
私を含め、マーケティング部には、新しいアイデアや面白いことを考えることが好きな人が集まっていると感じています。しかし、この仕事には発想力だけでなく、コミュニケーション能力、スケジュール管理、数的思考や原価計算など、さまざまなスキルが必要だと日々感じています。
実際に私自身も、入社当初はアイデアが浮かんでも、それを具体的な形にするために何から手をつけるべきかわからず苦労しました。商品化に漕ぎつけるためには、「使用したいトッピング用の材料は取引先の工場で製造可能か」「安定した品質で商品提供できるか」「お客様がお求めやすい価格か」「店舗の利益に繋がる商品か」といった多くの課題を一つひとつ解決していく必要があります。品質や価格、納期などのバランスを取った上で、魅力 的な商品にするために必要な要素をどこまで盛り込んで仕上げるか、常に試行錯誤しています。困難に直面しても粘り強く取り組み、商品化が実現したときの達成感は格別です。
私が担当しているイートイン商品は、工場で製造するフレーバーやアイスクリームケーキと比べて原料や製造工程の縛りが少なく、自由度が高い点が特徴です。そのため新たなメーカーや原料の新規開拓にも挑戦しやすいので、これからも積極的に新しい要素を取り入れた商品づくりに挑戦をしていきたいです。
チームの中には、食品の知識が豊富な人、美しいものを追求する感性に長けた人、数字やデータ分析を得意とする人など、多様なメンバーがいますが、共通して持っているのはアイデアを形にする探求心と、お客様に喜んでもらいたいという情熱です。私自身としては、今後もコミュニケーションを大事にして、後輩の育成などにも力を入れていきたいです。チーム全体を成長に導ける人を目標に、より多くのお客様に喜んでいただける商品・ブランドの育成に取り組んでいきたいと考えています。

大人気フレーバーのキャラメルリボンに、キャラメリゼされたピーカンナッツの香ばしさが絶妙なアクセント。本場アメリカでも人気のフレーバーです。日本では期間限定ですが、社内でも再登場を心待ちにしているファンが多いです。
※現在は販売しておりません。